2020/02/19 16:20

老犬の筋力が更に弱って来た


    


前回の記事「老犬介護ハーネス」では、「ハーネスベスト」を着て楽しくお散歩が出来るようになったサーフ(我が家の5番目の愛犬)の様子でした。

歩けていることで筋力低下もゆるやかになったようです。
しかし、3ヶ月ほど経過したころ、またサーフの歩きがおかしくなってきました。
後ろ足の裏をキチンと地面に付けることが出来なくなっているのです。
歩きながら足がクルッと裏返るのを見て 「アラッ、どうしちゃったんだろう」とショックでした😰
しかもそんな状態なのに、全然痛がっていないのです。
それに時々後ろ足を交差して戻らないこともあります。

    
    ↑後ろ足が交差して戻らない


後ろ足のナックリング

    

    ↑ナックリングでつま先が曲がっている


これらの症状について詳しい方に聞いてみました。

足の甲が裏返る症状を「ナックリング」と言うのだそうです。

何故ナックリングになるのかというと、高齢犬では筋力の衰えや変形性脊椎症から来る神経への圧迫が考えられます。

足が裏返っているのに痛がらずに歩こうとするのは、神経が麻痺しているからなのです。

サーフの場合、筋力低下と変形性脊椎症があるので、これが原因であることが予想されます。


少しでも治してあげたい

後ろ足のナックリングが始まる→ 歩けなくなる→ 寝たきり… という図式をどうしても想像してしまいます。

それにナックリングが続くと、足の甲を地面につけて歩くから皮膚や爪を傷付けることもあるのです。


    

↑ナックリングが原因で右足先が腫れています。この後、指を切断することになりました。


★ナックリングの症状を和らげるには?

  1. マッサージで血行を良くし少しでも感覚を取り戻す
  2. 後ろ足用ハーネスを利用して体重を軽くし、足の裏を接地するように促す
  3. 犬用ブーツや靴下を履かせて保護する
  4. サポーターやテーピングをして保護する
  5. 薬やサプリを処方してもらう 

 ★どの方法で行くか

 ブーツや靴下はサイズが合わないと逆効果の様な気がするし、 テーピングやマッサージも素人には難しそうだし・・・

とすると自分に出来ることは2番の「後ろ足用ハーネス」で支えるしかない!と思い極めました。

そう決心したものの・・・パンツはベストより更に形が複雑なのです。

おしりの丸みや足の穴の場所、オスメスで違う排尿の位置を考慮に入れなければならないので、とても悩みました。

今回も布を体に当てて、だいたいの形を決めてから足の位置に印を付け足穴を開けました。


ベストとパンツを接続と言う考え


    

    ↑ハーネスベストとパンツのジョイントの部分  (KENKENの商品) 


「後ろ足用ハーネス」を作りながら、サーフはシッポが立っていないので 「パンツだけだと後ろに脱げてしまうなぁ」と気付いたんです。

「そうだ、ハーネスのベストとパンツを接続しよう!」これでパンツがズレにくいはず🙄

接続部分は犬がどんな姿勢になっても ハーネスがくい込まないように、ゴムベルトとバックルで作りました。

こんな風にアイディアが飛び出すのも楽しいものです。

俄然やる気が湧いてきて、この後の作業は楽しみながらできました。


老犬介護スーツが出来た

    

    ↑老犬介護ハーネス・パンツを接続した


ベスト&パンツだから「老犬介護スーツ」です。

第1号の「老犬介護ハーネススーツ」はとても不格好です。

急いでいたので、若干サイズが合っていない上、ベストとパンツの色も違うのです。

だけど、着せて歩かせたら「とても良いじゃあありませんか!」

ナックリング矯正のリハビリに使えそうな予感が😄

もちろん、最初は上手く行かないのでナックリングになったら、 後ろ足用ハーネスを更に持ち上げて「裏返り」を直してあげます。

それを繰り返すうちにサーフのナックリングは回復していきました。


↑この動画はサーフのナックリングが治ったころの歩きです。


動画の前半は上半身のみを支え、誘導して歩かせています。

ヨボヨボですが、もうナックルリングになっていません。※残念ながらナックリング最中の動画はありません。

動画の後半は接続したパンツの持ち手を少し持ち上げて、後ろ足を補助して歩かせています。

どうでしょう、とても楽しそうに歩いていますよね😊

ちょっと小走り気味に、辺りの臭いをかぐ余裕も出てきています。

この「老犬介護ベスト&パンツ」のセットはサーフが最後の最後に寝たきりになった時にも重宝し、移動・寝返り・オムツ装着に欠かせないものとなりました。

動物病院にもコレを着せて行くと先生に「良いの着てるねえ」と言われ、私も嬉しい気持ちになったものです。


    


「寝たきり」を先延ばしにする


以上、「老犬介護ハーネス後ろ足用」を製作するようになったキッカケのストーリーでした。

愛犬にとって大事なのは、「健脚」でいること!

「老犬だからしかたない」と諦めず、普段からの軽い運動と体のチェックは欠かせません。

愛犬の「寝たきり」を少しでも先延ばしにするためにも。